【営業ノウハウ 第3回】

長期的な成果を生む!DM×フォロー営業の組み合わせ術

DMを送る目的は、すぐに問い合わせを得ることだけではありません。
実際に反響が出るまでには数か月、時には1年以上かかるケースも少なくありません。
空き家や相続物件を抱える所有者の多くは、「今すぐ動こう」ではなく、「いつかは何とかしなければ」と感じている段階だからです。

この“まだ動けない層”にどうアプローチするかが、成約率を左右します。
カギとなるのは、DMを一度きりで終わらせず、定期的なフォローを重ねること。
ここでは、電話番号がない状況でもできる、実践的なフォロー営業のコツをお伝えします。

1. DMは「営業」ではなく「関係づくり」の入口
1通目のDMは、いきなり「売却しませんか?」と迫るよりも、「情報提供」や「お役立ち提案」を中心に構成するのがおすすめです。
所有者に「この会社は役に立つ情報をくれる」と感じてもらえれば、次に届くDMを読んでもらえる確率が格段に上がります。

たとえば、
「空き家をそのままにした場合のリスク」
「相続登記義務化への対応方法」
「リフォームして貸す・売る、どちらが得か?」
といった“気になるけど調べていないテーマ”を切り口にしましょう。

2. 効果的なフォローDMの送り方
反響がなくても、間隔をあけて複数回アプローチすることが大切です。
目安としては、以下のような流れが効果的です。
1通目: 情報提供・ご案内DM
2通目(約3か月後): 実例紹介や成功事例を添えたフォローDM
3通目(半年〜1年後): 季節のご挨拶+「今どうされていますか?」という軽い声かけDM

1通目では“興味喚起”、
2通目では“信頼形成”、
3通目で“決断の後押し”を意識します。

特に3通目を送るころには、気持ちが整理され「そろそろ相談しよう」と考える方が増えてきます。
DMを保管している方も多いため、時間を味方につける営業が成功のカギです。

3. 成功事例:1年半前のDMから反響が届いた
当社の到着確認済みDMリストを活用された不動産会社様の中には、「1年半前に送ったDMをお客様が大切に保管していて、久しぶりに連絡をいただいた」という実例もあります。

この会社では、半年ごとにフォローDMを欠かさず送り続けていました。
「何度も手紙をくれたから、安心できると思った」とお客様が話しており、“継続接触”が信頼を生んだ好例です。

【まとめ】
電話番号がなくても、DMだけで十分に営業成果は上げられます。
ポイントは、一度送って終わりにしないこと。
DMを「情報提供のツール」として使い、定期的に“思い出してもらう”ようフォローし、所有者が動くタイミングを逃さない。

DMは、時間をかけて信頼を育てる「種まき営業」の要です。
焦らず、誠実に情報を届け続けることが、最終的な成果につながります。

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