前回の第0回では、業界の変化や登記情報制度の改正を背景に、「確実に届く営業手法」として到着確認済みDMへの関心が急速に高まっている現状をお伝えしました。
今回の第1回では、そのDMを実際の営業現場でどう活用すれば成果につながるのかを、3つの具体的な手法と事例をもとにご紹介します。
DMを送付して終わりではなく、営業活動の入口として位置づけることで、訪問営業の印象を大きく変えられます。
到着確認済みDMは、氏名・住所を明記して確実に届くため、「先日お送りした件でお伺いしました」と切り出せば、初対面でもスムーズに会話が始められます。
成功事例
ある営業担当者は、DM送付後にエリアを一軒ずつ訪問。「チラシを見ましたよ」という反応が多く、飛び込みではなく“再訪問”のような信頼感で会話を進められたといいます。結果、複数の売却相談につながり、DMを“予告状”として活かした好例となりました。
1通のDMで成果を狙うのではなく、定期的な情報発信によって会社名を記憶に残す戦略も効果的です。
初回の空き家DMで接点を持ち、その後に自社のニュースレターや実績紹介チラシを送ることで、「この会社は継続して活動している」という印象を与えられます。
成功事例
ある不動産会社では、半年後に送った自社DMがきっかけで問い合わせが入りました。
オーナー様は「最初のチラシをまだ取っておいたんです」と話し、複数回の接触が“信頼の積み重ね”になったことが成約の決め手となりました。
DMの反響対応では「スピードがすべて」です。QRコードやLINE、お問い合わせ専用番号を記載しておき、反応があれば即レス対応。
最初の対応スピードがそのまま「信頼度」に直結します。
成功事例
ある営業チームでは、DM経由の問い合わせにその日のうちに返信・訪問を実施。その迅速さに驚いたお客様から「対応が早いから御社に決めました」と契約が成立しました。スピード対応が信頼と成果を生んだ典型例です。
到着確認済みDMは、“送って終わり”のツールではありません。
訪問営業のきっかけをつくる
継続DMで信頼を育てる
反響対応で一気に信頼を掴む
この3つを組み合わせることで、反響率と成約率を共に高められます。
DMは“見込み客を探すための手紙”ではなく、“信頼を築くための入口”なのです。